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「少年Mと六大学」最終回。~終章~

中学から10年におよぶ塾生生活の最後の年、平成3年はMにとって忘れがたい年となった。

昨秋のリーグ戦での対立教戦で5回戦までもつれ込む大熱戦を繰り広げたものの勝ち点を奪われた慶応は、その後のリーグ戦を8勝1敗で乗り切り、平成3年の春季リーグにつながる戦いをみせていた。戦力的にも小桧山―大久保のバッテリーを中心に、赤池・印出・宇佐美・山田といった攻撃陣もコマが揃い、楽しみなシーズン開幕となった。

ちなみにMは小桧山と学年学部学科が同じであり、講義の幾つかは重なっていた。前期期末テスト前に、Mの歴史学のノートのコピーを小桧山が使っていた、というのがMのひそかな自慢である。

春季リーグが開幕した。萩原・諸積のいる優勝候補最有力の法政戦で、初戦を落としながら、2.3回戦を連勝で勝ち点を奪い勢いがついた慶応は、エース小桧山が7勝を挙げ、打線も赤池・印出が前評判通りの活躍、早慶戦でも早稲田をストレートで下し、8季ぶりの優勝をかざった。

最上級生となったMが、同好会の後輩たちに「スペシャルな体験」をさせたことは言うまでもないが、この時は優勝のお祭り騒ぎが加わって、Mら4年生が先頭に立ち、「スーパーでスペシャルな体験」を繰り広げられることとなった。このMを含む塾生の「スーパーでスペシャル」な行為に対して、応援指導部や慶早戦支援委員会らは日比谷公園の噴水前を人間バリケードで封鎖していたが、多勢に無勢、狂喜乱舞の塾生に一気に押し切られてしまった。これ以降しばらくの間、早慶戦時には噴水の水が抜かれるようになり、噴水水泳ができなくなったことを記憶している。

そして、秋のシーズンが開幕した。投手陣はアジア大会日本代表となった小桧山が4勝を挙げ相変わらず健在ぶりをアピールし、左腕若松も4勝、1年生井深も2勝と活躍、敗戦は明治戦での1敗のみという10勝1敗の完全優勝で連覇となった。

平成3年の東京六大学は慶応の連覇で終わった。Mにとって、これ以上無い素晴らしい一年間だった。そして中学入学時どん底だった慶応大学野球部の復活とともに成長してきたMの、10年にわたる塾生生活の最後の年を飾るのに、勿体無いくらいの最高の結末となったのである。

これで、「少年Mと六大学」の話は終わりです。登場する記録や選手名は、Mが中学の時から書き綴った日誌のような六大学メモによっていますので、もしかすると正確ではないかもしれません。しかし、ほぼ95パーセント以上本当の話だと思います。社会人になってからも時間の許す限り、東京六大学野球・早慶戦を観戦しにいきました。まだまだここに書ききれない思い出や、印象に残った素晴らしい試合をたくさん体験してきました。デートで早慶戦を観戦しに行き、相手のことをほったらかして応援に没頭してしまいフラれてしまったという苦い経験もしました。少年Mとはもちろん私のことであり、現在も中年Mとして東京六大学野球を応援しています。

東京六大学野球は早稲田・斉藤投手の活躍で、近年まれに見る盛り上がりを見せています。約25年間、東京六大学を観戦してきた私にとっては、神宮球場が観衆で一杯になることはとてもうれしいことです。この人気がいつまで続くかわかりませんが、人気の有無に関わらず、これからも東京六大学野球を応援し続けたいと思います。   (終)

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