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存続か、廃止か。

ガソリンの暫定税をめぐる与野党の攻防が今通常国会での焦点といわれています。与党は、道路建設の為の必要な財源でこれを廃止すると国・地方合わせて2兆6,000億円の税収が不足する為存続を主張し、野党・民主党は、暫定税を廃止することで国民の負担を軽減するべきだと主張しています。地方の首長たちも、これ以上都会と地方の格差を生じさせない為にも道路整備は絶対に必要だと主張し、暫定税存続を訴えています。

都会では道路がほぼ整備され車以外の交通手段も充実し、暫定税率の廃止による負担減を望む意見の方が多いかもしれません。しかし公共交通網が整備されておらず車以外の交通手段が無いに等しい地方では、本当に必要な道路の整備は重要な課題である一方で、道路が整備されてもガソリンの高騰が続けば車に掛かる費用(ガソリン代)の為、地方住民の負担はますます増大するという矛盾が生じてくることも事実です。

私は「暫定税率は廃止」すべきだと思っています。

【暫定】…本式に決定せず、しばらくそれと定めること。かりにとりきめること。(広辞苑)

暫定という名称を用いながら約30年もの間、恒久税のごとく科せられ続けたこの税金により、国と地方は道路整備を着々と続けてきたことは間違いない事実です。ではその30年もの間作られ続けてきた道路により、地方の振興はなされ、発展してきたのでしょうか。都会と地方の地域格差は解消されつつあったのでしょうか。今の日本の現状をみれば、これだけ疲弊してしまった地方をみれば、答えははっきり「NO」といえるでしょう。

暫定税による莫大な税収で、過去30年もの長きににわたって作られ整備され続けた道路ですが、それがこれまで地域発展・地方格差の是正に全く成果があがっていないのならば、今から何十年いや何百年道路を作り整備し続けても結果は同じではありませんか。つまり道路を作り整備しつづけても、地方の発展・地域格差の解消には何の役にも立たないと思うのです。

本来、道路などのインフラが整備されれば、物流や人事の交流が活発となり産業が発達していくはずなのですが、では何故現状のような地方格差の問題が生じているのでしょうか。

答えは、「30年間、地方の首長が地方行政を行なわなかったこと。」

この30年間、地方は真剣に、インフラ整備により利便性が良くなることをアピールして企業誘致活動や企業が進出しやすくするための税制優遇措置などの法的整備を積極的に推進してきたのでしょうか。

道路整備事業に直接的に関わる地元産業(主に建設・土木)だけに頼り、道路整備による2次的効果が期待できそうなその他の地元産業の保護・育成・発展に努めてきたのでしょうか。

道路を作ること=地元産業振興という公共工事頼みの国と地方の関係(地方の発展段階の過渡期には一時的にこういう関係になることはある)から、一歩踏み出そうとする施策を講じてきたのでしょうか。

また一番重要な整備後の地元産業振興の為の有効な施策を講じてきたのでしょうか。

…道路整備事業そのものを自分のところへ優先的に振り分けてもらえるように、国会議員や国の役人への働きかけしかしてこなかったのではないのでしょうか。

30年にも及ぶこうした地方行政の怠慢は、公共工事に頼るしかない体質を生み出し、そのことは国(議員・役人)・地方・地元業者の間での利権を生じさせ官官・官民癒着の構造的問題を生み出す大きな要因になってしまいました。

こういう国・地方の構造的諸問題を抱える日本の現状では、今後いくら道路整備に税金を投入しても地方発展・地域格差是正には全く効果があがらないことは明白で、地方の国への依存体質をますます助長させるだけだと思うのです。

それならば今現在の最良の選択肢は、国民生活の負担が直接的に軽減される「暫定税の廃止」だと思うのです。

暫定税廃止で2兆6,000億円もの税収が不足することになります。足らなければ足らないで、何とかやりくりしようとするものです。政策内容の見直し(政策の有効性を検証・無駄な政策の廃止)、優先順位付けと予算の配分の見直しという流れは必然となるでしょう。

この流れは、地方が国への癒着・依存体質から脱却するまたとない絶好の契機になるような気がします。

国からの支援がアテに出来なければ、地方は独立し、自ら考え、自ら行動し、自ら育成し、自ら発展していくという方向性に転換していくしか生き残れなくなるからです。疲弊している地方には更に試練を与えることになりますが、変わろうとする時には相当の痛みは当然伴います。目指すべき変革の程度が大きければ大きいほど、その痛みは耐えがたいものになるかもしれません。

その試練を乗り越え真の地方独立がなされた時、初めて地方間をつなぐ交通網の整備は地方共栄のために意味のある事業となるのではないでしょうか?

少なくとも現在の国と地方のあり方では、道路整備は地方振興の有効な施策には全くなりえないと思います(むしろ無駄)。

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