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箱根駅伝 2区の攻防。

第84回東京箱根間往復大学駅伝競走第2区、鶴見中継所から戸塚中継所までの23.2km。中盤まで比較的平坦だが、終盤は権田坂上りから始まるアップダウンのきつい区間である。競走全体の流れと駆け引き、主導権を奪う為の鍵を握る重要な区間で、各大学とも主戦級の選手をこの2区に配置する。「華の2区」といわれる所以である。

今年もこの2区での攻防は凄かった。

第1区は20km過ぎまで10大学が先頭集団となり、各大学ともどこで仕掛けるか、ラストスパートの勝負となっていた。残り1kmで東洋が仕掛けたが、城西が残り300mでその東洋を捕らえ、初の区間1位で鶴見を通過した。2位駒沢・3位早稲田・4位東洋・5位中央…と次々に鶴見になだれ込み、15位までのタイム差が僅か34秒という大混戦のまま、各校エースに襷が引き継がれた。初優勝を狙う東海は16位、伝統の日大は19位、昨年総合優勝の順天堂は1分51秒差でまさかの最下位通過であった。

エース対決の2区は、駒沢・早稲田・城西の3大学が1.5km付近まで先頭集団を築いていたが、鶴見7位通過の山梨学院・モグスがハイペースで追走、2.4km付近で集団に追いつくと、並ぶ間もなくこれを抜き去り6人抜きで単独先頭に踊りでた。モグスは2.6km付近から先頭に立つと、一人だけエンジンの違いを見せつけそのまま後続をぐんぐん引き離し、1時間6分23秒の区間新記録を達成し3区に襷を繋いだ。過去の悪夢を払拭する快走であった。

鶴見16位通過の東海・エース伊達は快ピッチを刻み、前を行く大学を一つまた一つと抜き去り、17km地点では13人抜きの3位まで順位を押し上げた。中盤での駒沢・宇賀地とのせめぎ合いは、意地とプライドのぶつかり合いとなり見応えのある3位争いであった。

その駒沢を抜いて戸塚4位通過したのは、1区19位の日大であった。1分18秒差で襷を引き継いだ2区走者ダニエルは、箱根史上タイ記録となる15人抜きの快走、3位東海に手が届く位置まで追い上げた。長いストライドでぐんぐん伸びるその走る姿は、一人異次元の走りを見るようであった。

並み居る伝統校を抑え2区2位となったのは、中央学院・木原であった。9位で襷を受け継いだ木原は序盤に順位を2位まで上げた。はるか先を行き視界に捕らえる事の出来ない山学・モズクと、後方から迫り来る伝統校のエース達の追い上げてくるプレッシャーを感じながら、目に見えない敵と戦いながら自分の走りを守り3区へと襷を繋いだのである。孤独と己に打ち勝った素晴らしい走りだった。

2区通過順位は、1位山梨学院・2位中央学院・3位東海・4位日大・5位駒沢となっている。

現在各大学は3区を激走中であるが、中央・上野、早稲田・竹澤ら実力選手が続々控えており目が離せない。しかしながら飛びぬけた実力選手がいるからといって必ず優勝できるかといえば、そうでないのが駅伝競走の魅力なのかもしれない。一人一人の伝統の襷にこめた思いや願いが引き継がれることによって、その力は何倍にもなるからである。

過酷な個の戦いである競走に襷を繋ぐという要素が加わり、団体競技のような一体感をも持ち合わせる「駅伝」。襷とともに熱い思いを受け継いでいくその姿に、人々は感動し、魅了されるのかもしれない。

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