« もう開幕です。~08年・夏の甲子園~ | トップページ | 智弁和歌山vs済美戦。 »

塾高vs北海、史上唯一の試合とは?

「高校野球 甲子園記録の90年」(ベースボールマガジン社)を購入しました。

その中に興味深い記事がありましたので内容をご紹介します。

第35回選手権大会(1953年)1回戦の慶應義塾対北海戦での出来事。

北海は後に中日ドラゴンズへ進む豪腕・田原投手、塾高は川本投手が先発。両投手ともに素晴らしい投球を見せ、両校とも無安打無得点のまま試合は5回裏塾高の攻撃へ。

4回までパーフェクトに封じ込められていた塾高のこの回先頭は4番の山田選手。その山田選手が打ち上げた投‐捕間への高い飛球を捕手がなんと落球、この間に山田選手は2塁を陥れます。続く5番芝端選手が犠打をキッチリ決め1死3塁の形を作ると、6番五十嵐選手が四球を選び1死1・3塁。この好機に7番森選手がスクイズを決め塾高がノーヒットで先制します。

続く6回裏、2死後2番薄選手が遊失策で出塁すると2盗・3盗を立て続けに成功させます。そしてこの3盗の際の捕手の送球が左にそれて外野を転々とする間に薄選手がホームイン。またもやノーヒットで貴重な追加点をあげるのです。

試合はそのまま2-0で終了。塾高・川本投手は8回に初安打を許すものの1安打完封。塾高は豪腕・田原投手からヒットを一本も奪うことができなかったにもかかわらず勝利。

  北海 000 000 000 =0

  慶應 000 011 00X =2

…史上唯一「ノーヒットのチームが勝利」という快挙が達成された瞬間でした。

この試合については裏話があるそうです。

このとき塾高は「監督が顔に触ったら盗塁」というサインだったそうです。指揮を執っていた加藤監督はそのサインのことをすっかり忘れて、試合中額から流れ出る汗を拭くために何度も顔を手でぬぐったそうです。これを盗塁のサインだと思った薄選手が立て続けに盗塁を試み、これが貴重な追加点に結びついたというのです。

加藤監督曰く「あまりに暑いので顔の汗を拭いた。そうしたら薄君がいきなり走ったのでビックリした。」

本当にビックリしたのか、実は計算されつくした作戦であったにも関わらず好采配と絶賛したメディアへ照れ隠しのつもりでそういったのか、加藤監督ご本人達にお聞きしないと真実はわかりませんが、90回の大会を通じてたった1回しか記録されていない珍しい試合のエピソードとしては100点満点の面白さだと思います。

くしくも今年、塾高と北海はともに甲子園への出場を決めています。組合せの関係上3回戦までは対戦することはありませんが、両校ともに勝ちあがって是非対戦を実現させ、この試合に負けないような新たな伝説を作って欲しいと思います。

|

« もう開幕です。~08年・夏の甲子園~ | トップページ | 智弁和歌山vs済美戦。 »

野球」カテゴリの記事

高校野球」カテゴリの記事

慶応義塾」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。

いよいよ開幕ですね。
今日のスポーツ報知に慶應高校の記事が大きく掲載されていました。優勝候補の一角という事で、さすが激戦区の代表だなーって思いました。

きょうの北海高校とのエピソードは非常に面白かったです。田舎の高校にとって都会の洗練された高校との対戦は本当に楽しみなんですよ。

自分的には只野投手・田村投手以外に未来の慶應義塾大学の4番バッター候補の山崎選手の打撃が楽しみです。それに捕手の鈴木選手も好打者のようですね。もうワクワクしています。

投稿: べろちゃん | 2008年8月 2日 06時03分

べろちゃんさん、いつもコメントありがとうございます。

開幕しましたね~。これから甲子園で行われる54試合が素晴らしい試合となることを期待してます。

塾高が優勝候補なんていわれてますが、それはメディアが勝手に騒いでいるだけのこと(センバツの時踊らされてしまいましたのでマスコミの大騒ぎには懲りました…)。
夏は各地区大会を勝ち抜いてきた高校なんですから、どの高校だって強いし、全国優勝するチャンスと力量はあると思います。

そして、オープニングゲームでべろちゃんさんの地元・下関工が登場ですね。
相手は3季連続出場の駒大岩見沢ですが、是非頑張って欲しいと思います。

しばらく、甲子園リポートが続くと思いますが、これからも何かありましたらコメントいただけると嬉しいです。

投稿: すーさん@10 | 2008年8月 2日 10時34分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 塾高vs北海、史上唯一の試合とは?:

« もう開幕です。~08年・夏の甲子園~ | トップページ | 智弁和歌山vs済美戦。 »