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現状を踏まえて判断すると…。

野球が大好きです。

今春も、1月の選抜出場校決定、2月のNPBキャンプインといった球春到来のニュースに心躍らせておりました。

そこに起こった未曾有の大災害「東北・関東大震災」…。

地震・津波と直接的被害は想像を絶する規模の大災害となりました。さらに追い討ちをかけるように余震が絶え間なく相次ぎ、燃料・食料・水といった救援物資輸送は滞り、福島原発の危機的状況は続いています。

幸いなことに私の周囲の方々の被害は微々たる程度で済みました。ただ私が住んでいる地域でも計画停電が実施され、燃料は不足し、食料品はスーパー・コンビニの陳列棚から無くなりました。

でも、家がある。暖かい布団がある。蛇口をひねれば水が出る。停電時間以外は灯りがともる。そして何より家族が全員揃っています。

…被災された皆様のことを考えると胸が締めつけられる思いです。

選抜高校野球大会は3月23日、NPBセントラルリーグは25日、春季神奈川県大会地区予選は26日に開幕予定です。

3月10日までは、センバツを心待ちにしていました。

26日の開幕シリーズ2戦目の巨人vs横浜戦、30日に行われる予定だった日本ハムvsオリックス戦のチケットを購入し、早く開幕してほしい!とはやる気持ちを抑え切れませんでした。

春季地区予選では、夏に向けて始動する高校球児の皆さんが一冬越えてどれだけたくましく成長したのか注目していました。

「箕島vs星稜 延長18回」、「10.19ロッテvs近鉄 Wヘッダー」らの球史に残る試合を直接球場で観戦し、また映像や文章で数々の名勝負の記録に触れ、野球というスポーツが人々に与える勇気や元気といったパワーが底知れないことは重々承知していますし、現に私はたくさんの力を貰ってきました。

私は野球が大好きです。

でも…。

「今は」野球をやる時ではないと思います。

「被災地の皆さんを元気づけ、勇気を与える為に野球をする。」という意見を聞きますが、これは、あくまでも被災地復興や被災者支援の道筋が立って、社会全体の動きが軌道に乗り始めてからの話。

今は困難が次々に襲ってきます。日々状況が逼迫していきます。災害が現在進行形の今は野球のことなど考えられないと思います。

余震が断続的に続いている現状、家族・親戚が行方不明になっている現状、救援物資輸送が滞り食料・水がいつ手に入るかわからない現状、氷点下の寒さなのに燃料が枯渇している為暖をとれず毛布に包まって耐え凌ぐ現状、明日どうなるかわからない未曾有の困難に直面している被災者にしてみれば、野球なんかに構っていられないでしょう。

原発の危機的状況を打開する為に危険にさらされながら任務を必死に果たそうとしている人々、屋内退避区域に留まり放射能の恐怖におびえながらいつ届くかわからない物資を待って耐え凌いでいる人々、何十年と暮らしていた町・家が退避区域となり不安におびえながら強制退去を余儀なくされた人々、そういう人々にしてみれば、野球から元気をもらうおうなんて微塵も考えていないでしょう。

これが正直なところではないでしょうか。

直接的被害が少ない地域でも電力需給バランスを保つ為に計画停電が実施され、この先最低でも1ヶ月程度継続されるという状況にもかかわらず、一般家庭4000世帯分とも6000世帯分ともいわれる電力消費をする東京ドームでのナイトゲーム開催実施という決定は、常人にはとても受け入れられないと思います。

それだけではありません。

もし試合観戦中に大きな余震が発生したら観客の安全はどう守るのでしょうか?

大規模停電発生により帰宅の交通手段が奪われた際の対応策は? 

「リスクを承知で野球観戦に行った観客の自己責任」という一言で片付けられる話ではありません。

NPB選手会は開幕延期を申し入れしたそうです。国難ともいうべき大災害を目の当たりにして、野球人である前に日本国民であり、いや人間であることを自覚したからでしょう。

最も野球をやりたいと考えているNPB選手達が「とても野球をしている場合ではない。」という意見を出したにもかかわらず、その意向を無視し開幕強行の決定を下したセントラル球団側・経営者側の方々…。

どういう考えで決定を下したのでしょうか。

一方、センバツ。

阪神大震災の時は開催したといいますが、それが起こったのは1月のこと。開幕まで2ヶ月の期間がありました。被災された方々への支援はまだまだ充分でなかったり大変な困難も山積していましたが、ライフラインの復旧の見込み、救援物資の輸送、被災された方々への衣食住のケアといった復興への道筋はある程度立ち始めていた時期だったように記憶しています。

でも今回のケースは、地震発生からまだ1週間。余震は断続的に起こり原発危機回避の目処がまったくたたないという災害の現在進行形であり、加えてこれからどうなっていくのかという先行きが全く見えないという状況。

センバツは、私のような高校野球ファンにしてみれば、なくてはならない春の一大イベントです。もし開催されないとなればとても残念なことです。

でも、そうでない方々にしてみれば、たかが高校野球、高校生スポーツの一大会にすぎません。センバツをそういう視点で捉えてみると、いくら直接的被害や大会開催中に受ける影響が少ない関西圏開催とはいえ、そこまでして今この状況で大会を開催する理由があるのだろうか、そして被災地・宮城の東北高校が、地元の危機的状況時にわざわざ遠く離れた地に野球をしにくることに疑問を持たれるのではないでしょうか?

努力を積み重ね夢の舞台をやっと掴んだ他の高校球児達の為にも、開催するべきだというご意見があるのも重々承知しています。私もセンバツ高校野球大会には格別の思い入れもあり、私個人としては許されるならば開催してほしいと思っています。

でも高校野球です。たかが高校生の一スポーツ大会です。

普段から「高校野球は教育の一環」だと声高々に主張しているのであれば、参加する高校関係者・球児達に東日本が壊滅的打撃を受けている状況をキッチリ説明し、緊急事態が現在進行形の今現状での大会開催が非常に難しい状況であることをしっかり理解させるべきだと思います。これも大切な教育だと思うのですが…。

繰り返しますが私は少年野球も、高校野球も、大学野球も、NPBも、メジャーも、草野球も、野球というスポーツが大好きです。

でも「今は」やるべきではない。

「こんな状況」では野球はやるべきではない。

それが私の素直な心境です。

ただし、野球をやるべきでないのは「今」であって、将来にわたってまで野球をやるなと言っているのではありません。

むしろ、この世の中に野球がない生活など全く考えられません。

食料・燃料といった救援物資が滞りなく被災者の皆様に届けられるようになる、ライフライン復旧や避難所環境の改善・仮設住宅建設への準備が始まる、原発事故が終息に向かう見通しが立つ等々、ある程度の復興への道すじが示され、被災地・被災者の皆様の目が絶望から未来に向き始め第1歩目を歩み始めようとした時、その時こそ「野球」を再開し、そのパワーで被災地の皆様を勇気づけ元気づけ、応援していくべきだと思うのです。

「その時」が来るまで、待ちませんか?

代替や延期に伴うスケジュール調整・変更等には、とてつもない労力を要するかもしれませんが、その労力は被災された皆さんの比ではありません。

来るべき「その時」が必ずやってくると信じ、「その時」までNPBは開幕延期(それまでは被害が少ない球団が西日本の地域でチャリティーマッチ等を行い義援金を集める)、センバツは順延、違う形での開催(大会形式ではなく、1回戦の組合せだけを行う)、状況の更なる悪化によっては中止を検討すべきだと思います。

…様々な意見があるのは重々承知しておりますが、この1週間を通じて私の心の中に湧き上がってきた思いを正直に書いてみました。

東北関東大震災でお亡くなりになられた方々に、心からご冥福をお祈り申し上げます。

また被災された皆様に、心からお見舞い申し上げます。

一日でも早く心から野球を楽しめる日々が戻ることを願いながら、今自分にできることをできる限りの力で一生懸命取り組んでいこうと思います。

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