昨晩TBS系列で放送された「WBC日本代表vsオーストラリア・強化試合」についての感想です。
普段見慣れているプロ野球の選手たちも、日本代表のユニホームを身にまとうと別人のように(そこまでいうと選手の皆さんに失礼かな?)強く雄々し逞しく見え、威厳・プライドのようなものが画面を通じてビシビシ伝わってきました。何かいい意味で愛国心を刺激されましたね。
選手やチームの仕上がり具合に関しても、柱として期待されている岩隈投手のナイスピッチング、常に次の塁を狙うという走塁やタイムリーだけでなく内野ゴロや犠牲フライ等の間に得点を積み重ねる攻撃等々「力強さを感じさせない底力」を感じることができ、「順調にきているな、本番もとても楽しみだな」と素直に思いました。
あともうひとついい光景だなぁと思ったのはスタジアムの雰囲気。プロの試合では当たり前の、最初から最後まで鳴り物や太鼓がガンガン響き渡る組織的な応援風景が一切なかったこと。
選手の一挙手一投足を固唾の呑んで見守る緊張感に包まれたした静寂の中、カンッ!というバットがボールを捕らえる乾いた音が響き渡ると、「ウワー」という歓声と拍手が自然に沸き上がる様子…。野球に胸が躍るような期待感を持ち純粋にプレーを楽しもうとする観客の皆さんの気持ちが素直に伝わってきました。素晴らしい光景ですね。これこそが現在すっかり忘れられて久しい野球観戦本来の姿ではないかと再認識させられました。
WBC日本代表・スタジアムの雰囲気については大満足でした。
ただし!中継を担当したTBSに対しては苦言を。
一つ。
解説者・実況担当者がベラベラとしゃべり過ぎ。ゲスト(ナビゲーターとかいってたかな?)の清原和博さんは控え目でしたが、槇原は久しぶりの野球解説で嬉しくてしょうがなく喋りたくてウズウズしている様子(現実に直接関係ないことまでしゃべり続けてましたが…)。あれはスタジアムの素晴らしい臨場感を台無しにしてしまいましたね。一緒にテレビ観戦していた長男もあまりのひっきりなしのお喋り(あえて解説とはいいません)にウンザリしてました。
二つ。
民放ゆえCMが挿入されるのはやむを得ないのですが昨日は異常です。長男は21時就寝のため、20時50分過ぎからの中継分をCMカットでビデオ録画してほしいと私に頼んで2階へあがりました。私はCMになると録画を一時停止するという作業を繰り返していましたが、放送終了後ビデオの録画時間カウンター表示を見て唖然…。「29分48秒?」。20時52分から中継終了の21時48分までの56分間で30分弱しか野球を中継していないんですよ。半分がCMとは…。これではメインが野球中継なんだか、CM中継なんだかわかりませんね。
三つ。
昨日の放送内容はハッキリ言って野球の中継ではありませんでしたね。昨日の場合、試合開始時間は19時、放送開始は19時56分からなのでタイムラグが約1時間ありました。原則は生中継、イニング途中や投手交代時の時間を利用してそれまでの試合展開や得点シーンのVTRを流すという従来の方式かと思いきや、あとから追っかけVTR放送。しかも5回裏のイチロー3回目の打席が終了後、イニングの途中にもかかわらずいきなりCM、CM明けはLIVE画面に切り替わり唐突に8回表、マウンド上には田中将大…。
何だかな~。試合展開・内容・流れ・主導権をめぐる駆け引きといった目に見えない野球の醍醐味をバッサリ切り落とし、イチローやダルビッシュといった注目選手たちのプレーだけをピックアップして取り上げる…。こんなもん野球中継っていえますかね?
その後の各局のスポーツニュースをはしごしてやっと、「阿倍が2ベース打ったんだ…。内川のタイムリー、外角低めの難しい球をよく打ったなぁ。岩田・小松も登板してナイスピッチングだったんだね」なんていうことを初めて知りましたよ。
昔、日本テレビがジャイアンツの札幌円山球場でのデーゲームを2時間のダイジェストに編集してゴールデンタイムに放送してましたよね。こんな中途半端でいい加減で野球ファンを小馬鹿にしたような放送するくらいなら、深夜2時間枠でも構わないからきっちり編集して日テレみたいにダイジェスト放送してほしいですよ。
話によるとWBC関係はこのTBSが独占放送するらしいとのこと。
亀田の世界戦、「この後すぐ」で悪評高い世界陸上…、特定の選手だけを取り上げるばかりでスポーツの全体像や本来の素晴らしさを伝えることが最も下手な局、スポーツを中継するのに最もふさわしくない局が中継するんですね(NHK、最悪でもテレビ朝日で中継してほしかった…)。
昨日の様子じゃ、これからも中継見てるだけでフラストレーションがたまりそうで先が思いやられそうです。視聴率・スポンサーの意向も民放である以上無視することはできませんが、もう少し野球が何たるかを分かっていて野球が大好きな人たちによる番組づくり、スポーツ本来の面白さを伝えること・視聴者のニーズを最優先とする中継方法を考えていかないと、素晴らしい大会が台無しになってしまいますよ!
素材を生かすも殺すも料理人の腕次第。素晴らしい素材の上にやたらコテコテの濃厚なソースをかけて肉料理だか魚料理だかわからなくさせてしまった挙句、あまりおいしくない料理を作り続けてきたTBS、素材の良さ余すことなく引き出しかつ引き立たせ、シンプルなんだけど物凄く美味い料理をつくれるようになれるか、正念場だと思いますよ。
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